上司と好きな映画の話になった時だった。
自分「僕はジブリ大好きなんですよ! 特にナウシカが1番好きです!」
上司「そうなの? 僕はおもひでぽろぽろだな。」
自分「あっ、おもひでぽろぽろですか! 見たことないですね…」
上司「高畑勲は見ないの? 見たほうがいいよ。」
これ。
最後のこの一言に触発された。
かんっぜんに図星だった。。
というのは、小学生の時に見た火垂るの墓が完全にトラウマとなってしまったからだ。
そこから高畑勲は避けてしまった。
しかし、今回の上司からの一言で完全にトリガー、つまり引き金が引かれた。
…
…
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序盤、中盤は何というか、正直、
「すげー面白い!」
というところは…ちょっと…見当たらなかった。。。
というより、登場人物の心理描写としての表情の変化、沈黙の使い方、それらがあまりにも生々しく、ありありと表現されていて、これは素晴らしいと感じた。
その点、宮崎駿をはるか超えていると確信した。
そして後半。
ネタバレにならないように気をつけて話すが…
主人公のタエ子が、長期休暇で訪れた先の山形の農家の息子であるトシオと、車内で二人きりで話すシーン。
ここです。
ここがすごく面白い!!!!
ただ、このシーンは終盤の90分を過ぎてからだ。
それからラストにかけては、一言。
感動。
何というか、深い、深い、深い感動。
見終わった後、5分くらい何も考えられなくなって、ボーゼンとしてしまった。
それくらい、深く何かをえぐられたような、自分にとって根本的な何かをえぐられたような、あまりにも深い感動を受けたのだ。
こんな感動は、宮崎駿にはない、決して、ない。
感動といえば風立ちぬにも感動したけれど、おもひでぽろぽろは、それとはまた別の、全く異質の感動なのだ。
そういえば、村上春樹の小説を読んだときも、同じような感動を受けたことを思い出した。
今回と同じように、しばらく何も考えられなくなって、ボーゼンとしてしまった。
そのように感じたのだ。