歌姫ってなんなん
— 宇多田ヒカル (@utadahikaru) February 15, 2019
どういう意図があるのだろう?
宇多田ヒカルのこのつぶやきがかなりのニュースになっているけれど、それには3つの理由があるのではないだろうか。
- つぶやきの短さ
- 「歌姫」という言葉の不明確さ
- 「〜ってなんなん」という言い方
まず、つぶやきの短さについては、その短さゆえに「深さ」が感じられる。
ツイートの短文って、ホントに有意味だねぇ。どんなアホでも短くつぶやけば、深遠に見える。どんなに「賢い」人でも短くつぶやけば、凡人に見える。
— 芦田宏直 (@jai_an) January 22, 2011
宇多田ヒカルは上記のようなツイートをしたところで凡人に見えたわけではないが、この芦田のつぶやきはTwitterの真理をついているだろう。
その短さゆえにつぶやいた人の心理が分からず、この部分を読む人がついつい補完してしまうところに、芦田がいうところのツイートの短さの有意味性があるのだろう。
また、「歌姫」という言葉はあやふやだ。
Googleで「歌姫」と検索すると、トップには初音ミクが出てくる。
これが出てくるということは、歌姫とはキラキラしててどんな唄をも歌える完璧性がその言葉にかくれているのではないだろうか。
宇多田ヒカルは自身のことを「歌姫」と思っているのかは分からないけれど、このようにTwitterに投稿するということは、歌姫という言葉の自分自身の理解と、世間の理解に「ズレ」があると感じたからではないか。
つまり世間的な歌姫とは二次元的存在になりつつあり、「いや、そうじゃないでしょ?」という宇多田からのアンチ・テーゼの思いがこもったものが、このつぶやきではないだろうか。
そして「〜ってなんなん」という言い方。
これはイライラ感を表したものだろう、明らかに。
上記で分析したように、「歌姫」というものについての世間的理解についてどうしても納得いかない宇多田は、その思いがまた言い方でも表現したのではないか。
以前私がお付き合いしていた女性があることで私にブチぎれる時、彼女は「マジお前なんなん?」と私に言う。
いま思い出して書いていても、なんとも不快な思いが彼女にあるんだな、とも思えるし、また言われた私自身も非常に不快になるが、「〜ってなんなん」という言い方には不快感があらわになっているのは間違いない。
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まとめると、宇多田は「歌姫」という言葉に不快な思いがあって、今回このようなつぶやきをしたのではないだろうか。